半端なやさしさは身を滅ぼす

困っている人を見捨てられないやさしい人だったからこその受難。その一例。他人のために身を挺するという行為はとても素晴らしい事ですが、どうしたものか世の中はやはり甘くない。正義や正論が時として曲げられてしまうことと同様、良心からの行動が仇となり身の破滅に繋がることもあるのです。
あくまで個人的な考えですが、やさしい人とかいい人というのはそのやさしさや良心のみならず、同時に心の強さも伴っていないといけないのだと、強く思います。あとは易々と人様の領域に踏み込んでよいのか見極める目もでしょうか。半端に関わって自分が潰れてしまっては元も子も無いですし、その結果、自分が他人に多大な迷惑をかけるかもしれないのです。ミイラ取りがミイラになってしまってはいけません。
これは借金絡みなどもあてはまるでしょう。下手に連帯保証人になれば、莫大な借金を背負わされる羽目になるかもしれません。普通は頼まれても連帯保証人になどならないと思うものですが、オレオレ詐欺のように人情に訴えかけられると判断が鈍るものなのでしょう。連帯保証人になったら当事者はまず逃げると思ったほうがよいのです。
コメントをみて思いましたが、犬や猫といった捨てられた動物を拾うという行為もこれに通じるものがあると思います。もし飼うのであれば食事の調達や、トイレの設置・しつけ・片付けなどがありますし、病気になったら病院に連れて行かないわけにはいかないでしょう。避妊も必要です。保険が効かないので相当な出費になるでしょう。
家族がいなければおちおち旅行にもいけませんし、ご近所から苦情が来るかもしれません。そして最終的には死を見取るところまで考えなくてはいけないのです。天寿を全うせずとも、例えば猫ならふらふら外に出かけて行方不明になったり、車に撥ねられてしまうこともありえます。そこまでの覚悟がないなら拾って育てるなどと思ってはいけないのではないでしょうか。