利権に走り文化を衰退させた JASRAC の行為

オタク商品研究所plus: 初音ミクの恨み節経由で知った JASRAC による許されざる暴挙のまとめページ
もう 10 年近く前になりますが、わたしがネットに初めて繋いだ頃は JASRAC に信託された曲に関わらず多数の MIDI データが個人のホームページで公開されていたものです。様々な交流の場も各所に設けられ、それははたから見ていても楽しいものでした。同じ原曲重視でも人によって作成されるデータには個性が反映され、主にヤマハの MU シリーズやローランドの SC シリーズを駆使してどれだけ再現できるか、表現できるか切磋琢磨していた姿、そして草の根の交流は今にして思えばインターネットだからこその無限の可能性と素晴らしい文化の存在を感じさせたものです。
感じ方は人それぞれでかつ、原曲作曲者は一次創作を行う強いこだわり・個性を持つ芸術家であるので、度を越えて悪ノリした曲、またはそうでない真摯なデータでも許せないという方はいたかもしれませんが、MIDI データの作者の多くは原曲が好きで、感動して、愛しているからというリスペクトの精神でコツコツと打ち込みをしていったのでしょう。本当にコツコツやらないと出来ない代物です。ポンとボタンを押してコピーしたりするのとはわけが違います。
どれだけ MIDI データの完成度が高くとも原曲が貶められるわけがなく、取って代わるわけでもありません。素晴らしいデータであってもそれは原曲という太陽が存在するからであり、耳コピやアレンジはその光に照らされたのようなものなのです。月の光の方が好みに思えても、それは太陽なくしてはありえません。
しかし JASRAC はそれを許さなかった。今にして思えば彼らは着メロの普及する将来を見据えて手を打ったのでしょう。事実、着メロやそれに続く着うたにより億単位の徴収益を挙げているのですから、簡単に着メロに転用できる MIDI データ、もしくは着メロそのもののデータが無料で公開されることは不都合だったのでしょう。だから嘆願の声など一蹴し、容赦なく破壊した。連中は文化の破壊者です。路上で既成曲を演奏しただけで徴収する利権団体なんだから当然ですね。
この横暴によりどれだけの人がやる気をなくして DTM から去っていったことでしょう。金に目がくらんで文化を破壊し、多くの若い芽を摘んだ JASRAC を許しません。その行為に正義などない。JASRAC は敵です。